飲食店営業許可と深夜酒類提供届出の違い。魚津市で開業の方に行政書士が解説

「居酒屋やバーを開きたいけど、飲食店営業許可だけ取ればいいの?」

多くの方が気になる部分です。

飲食店を開業する際、多くの方が最初に取得するのが飲食店営業許可です。

しかし、深夜0時以降もお酒を提供するお店を営業するなら、もう一つの手続きが必要になることをご存じでしょうか。

この記事では、飲食店営業許可と深夜酒類提供飲食店営業届出の違いを、根拠法・管轄・手続きの流れに沿ってわかりやすく整理します。

目次

飲食店営業許可とは

飲食店営業許可は、食品衛生法に基づく許可制度です。

飲食店を営業しようとする者は、管轄の保健所に申請し、施設基準に適合しているか検査を受けたうえで許可を得る必要があります。

許可を取得するには、同法第54条に基づく施設基準(2槽式シンク、専用手洗い設備、十分な換気設備など)を満たすこと、食品衛生責任者を1名以上配置することが求められます。

この許可はすべての飲食店に共通して必要なもので、カフェ・レストラン・居酒屋・バーなど業態を問いません。

管轄は保健所で、魚津市の場合は、富山県新川厚生センターが窓口になります。

深夜酒類提供飲食店営業届出とは

深夜酒類提供飲食店営業届出は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律に基づく届出制度です。

深夜0時から午前6時までの時間帯に、主として酒類を提供する飲食店を営業する場合に必要となります。

管轄は保健所ではなく、所轄の警察署(公安委員会)です。

営業開始の10日前までに届出を行う必要があります。

深夜酒類提供飲食店営業届出が必要になるのは、深夜0時以降に営業し、提供するサービスのメインが「酒類」であるお店です。

具体的には、居酒屋・バー・ダイニングバー・ショットバー・立ち飲み屋などが該当します。

一方、ファミリーレストランやラーメン店のように食事がメインのお店は、深夜0時以降に営業していてもお酒を「主として」提供しているわけではないため、原則として届出は不要です。

2つの手続きの違いを整理

飲食店営業許可と深夜酒類提供届出は、しばしば混同されますが、まったく別の制度です。

根拠法が異なる

飲食店営業許可は食品衛生法、深夜酒類提供届出は風営法と、そもそも根拠となる法律が異なります。

ですが、これだけではどのような目的なのかはわかりませんね(笑)

簡単に言えば、前者は食品の衛生管理を目的とし、後者は深夜の営業に伴う風紀・治安の維持を目的としています。

管轄が異なる

飲食店営業許可の窓口は保健所(富山県新川厚生センター)、深夜酒類提供届出の窓口は警察署(魚津警察署)です。

申請先を間違えるケースもよくあるため注意が必要です。

「許可」と「届出」の違い

飲食店営業許可は、行政が審査し許可を出す「許可制」で、申請後に施設検査があり、基準を満たさなければ許可は下りません。

一方、深夜酒類提供届出は、要件を満たした書類を提出すれば受理される「届出制」ですが、届出に不備があれば補正を求められます。

両方必要な場合がほとんど

深夜にお酒をメインに提供するお店を開く場合、飲食店営業許可と深夜酒類提供届出の両方が必要です。

しかも、深夜酒類提供届出は飲食店営業許可を取得した後でなければ提出できません。

先に飲食店営業許可を取得し、その後に警察署へ届出を行うという順序を守ることが大切です。

深夜酒類提供届出の注意点

用途地域の制限

深夜酒類提供飲食店は、都市計画法上の住居地域では営業できません。

商業地域や近隣商業地域、準工業地域などが主な営業可能エリアです。

物件を契約する前に、市役所の都市計画課で用途地域を必ず確認しましょう。

店舗の構造基準

空き家を活用して居酒屋を始めたいと考えている際には特に注意が必要なことかもしれません。

風営法施行規則に基づき、客室の面積が9.5平方メートル以上であること、客室内の照度が20ルクス以上であること、見通しを妨げるような高さ1メートル以上の仕切りがないことなどの構造基準が定められています。

空き家をリノベーションしてバーや居酒屋を開く場合、この構造基準を満たす間取りにする必要があるため、設計段階から基準を意識しておくことが重要です。

届出を怠った場合の罰則

深夜酒類提供届出をせずに営業した場合、風営法第52条により50万円以下の罰金が科される可能性があり、知らなかったでは済まされない重い罰則です。

まとめ

飲食店営業許可と深夜酒類提供飲食店営業届出は、根拠法(食品衛生法と風営法)、管轄(保健所と警察署)、手続きの性質(許可と届出)がすべて異なる別々の制度です。

深夜にお酒をメインに提供するお店を開くなら両方が必要であり、飲食店営業許可の取得が先、深夜酒類提供届出が後という順序を守ることが不可欠です。

魚津市で居酒屋やバーの開業をお考えの方は、書類の準備から提出まで、お気軽にご相談ください。

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