「空き家になった実家、解体したいけど費用がどのくらいかわからない…」
「ぼったくられるんじゃないかな…」
当事務所に寄せられるご相談には、このような不安も見られます。
空き家を持ち続けるか解体するか。
判断基準の一つになるのが費用です。
この記事では、解体費用の相場から魚津市で使える補助金制度まで、富山県の情報を中心にわかりやすくまとめました。
空き家の解体費用、構造別の相場
解体費用は「坪単価×延べ床面積」で概算します。建物の構造によって坪単価は大きく異なります。
木造住宅は坪あたり3万〜5万円、鉄骨造は5万〜8万円、鉄筋コンクリート造(RC造)は8万〜15万円が2025年時点の一般的な相場です。
富山県の空き家は木造一戸建てが大半です。
坪単価4万円で木造住宅を計算すると、20坪で約80万円、30坪で約120万円、40坪で約160万円が目安です。
ただし、これは建物本体の解体費のみです。
実際の見積もりには養生・足場の設置費、産業廃棄物の運搬・処分費、基礎コンクリートの撤去費、残置物(家財道具)の処分費なども加わります。
特に残置物が大量にある場合や、前面道路が狭く重機が入れない現場では、費用が大幅に上がることがあります。
富山県ならではの注意点
富山県を含めて北信越地域は降雪量が多い地域です。
雪の重みで屋根や構造が損傷している空き家では、解体時の安全対策に追加費用がかかることがあります。
また、冬季は積雪の影響で工期が延びやすく、12月〜3月を避けて春〜秋に工事を行うのが一般的です。
見積もりを取る時期も含めて早めに動くことがポイントです。
解体費用は今後も上がる可能性が高い
「いつか解体しよう」と先送りにするほど、費用が膨らむリスクがある点も押さえておきましょう。
2024年4月から建設業にも労働基準法第36条に基づく時間外労働の上限規制が適用され、人件費が上昇しています。
加えて、「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」第9条に基づく分別解体の義務により、廃材処理コストも増加傾向にあります。
それだけではありません。
ニュースでも取り上げられているように、昨今の中東情勢により、あらゆるものの値上げが相次ぎ、解体業者においてもその影響を受けているため、当然解体を依頼する空き家所有者にも影響があります。
魚津市で使える解体補助金制度
「解体はしたいし、しないといけないのもわかってはいる。けどお金が…」
このようなご相談もいただきます。
必要なのに放置という状況になりやすい原因の一つが、費用面での問題です。
しかし、多くのご相談者様は補助金制度をご存じない場合や、知っていても申請手続きがわからないといった方が大半です。
当事務所を構える魚津市での補助金制度を例にご紹介します。
危険老朽空家対策支援事業補助金
魚津市では、老朽化した危険な空き家の解体費用を補助する「危険老朽空家対策支援事業補助金」を設けています。
補助率は解体工事費の2分の1で、上限額は建物の老朽度(評点)と立地によって異なります。
評点150点以上の場合、居住誘導区域内で上限60万円、区域外で上限50万円。
評点90〜150点未満の場合は、区域内で上限20万円、区域外で上限10万円です。
連棟空家を同時に解体する場合は最大70万円まで補助されます。
主な利用条件は、市内にある個人の一戸建て居住用空家であること、所有者が市税を滞納していないこと、合計所得が600万円未満であること、市内業者に発注することなどです。
必ず工事着工前に申請する必要があり、先に工事を始めると対象外になる点にはご注意ください。
なお、魚津市には補助金を解体業者に直接支払う「代理受領制度」もあります。
申請者は解体費と補助金の差額のみを用意すればよい仕組みで、まとまった資金がなくても利用しやすい制度です。
家財処分補助金
解体前に家の中の残置物を処分する場合、魚津市の「空家家財道具等処分補助金」も活用できます。
処分費用の2分の1、上限10万円が補助されます。
解体補助金と家財処分補助金を組み合わせれば、費用負担をさらに抑えることが可能です。
解体を急がないなら「管理」という選択肢も
「すぐに解体を決められない」という場合、空き家管理代行で建物を適切な状態に保ちながら、今後の方針をじっくり考えるという方法もあります。
解体か売却か賃貸か、家族で話し合いが必要なケースも多いでしょう。
実際に当事務所に寄せられるご相談の中には、解体か活用かを悩まれ、空き家を飲食店に活用するという選択肢を検討されている方もいらっしゃいます。
しかし、その間にただ空き家を放置しておくわけにはいきません。
空き家を放置し続けると改正空家等対策特別措置法により「管理不全空家」に指定され、固定資産税の住宅用地特例が適用除外となって税負担が最大約6倍に増えるリスクがあります。
解体するにしても管理を続けるにしても、現状を放置しないことが何より大切です。
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